
そのような状況下で、アメリカは現在ヨーロッパ、中東で発生している軍事衝突に対し、あまりにも消極的な対応を見せてきた。2022年2月24日にロシアがウクライナを侵攻した際、アメリカのバイデン政権が提示した3つの解決案はむしろ世界に混乱を招いた。第二次世界大戦後初の国境変更を目論む戦争が勃発したにもかかわらず、超大国であるアメリカが解決に向けて積極的に介入することなく、条件付きの軍事支援を約束し、ウクライナのみならず、世界中を失望させた。
昨年10月7日、イスラム組織ハマスと、イランの支援を受けているイエメンの反政府組織であるフーシ派が、イスラエルを攻撃し、紅海の海上における安全、紅海から地中海を結ぶスエズ運河の航行の自由が脅かされそうになっても、アメリカは状況に応じて原則を変えながら、イスラエル政府のパレスチナ・ガザ地区に対する攻撃を容認し、人道支援が求められる状況を作り出した。
アメリカはグローバル超大国の責任を尽くすよりも、新孤立主義のイデオロギーに合った行動だけを行い、一部のアメリカに敵対的な国家はその役割に疑問を持つようになった。安全保障上の懸念国であるイランや北朝鮮などは超大国・アメリカを軽視してすらいる。国際的な規範を無視し、弾道ミサイルや核弾頭などの大量破壊兵器を開発し、対抗する国々に脅威を与え、アメリカの安全保障体制を挑発している。
また、アメリカ自らも、中国が間もなく台湾を侵攻しようとしているという発言をあまりに頻繁に行い、まるでアメリカが中国に台湾を侵攻するよう仕向けているかのような誤解まで受けた。
ワートハイム博士は、「厳しい情勢にあったとしてもアメリカはグローバル超大国の責任を果たす姿を示さなければならない」と述べ、「現在のアメリカの姿に不安を感じている同盟国やパートナー国、志を同じくする国々と協力しようとする姿を示すべきだ」と強調した。
結論として、ワートハイム博士は「アメリカはグローバル超大国の役割を誰も取って代わることができないという現実を受け入れ、世界とともに目の前にある問題に取り組むべきだ」と警告した。
* 引用:The New York Times International Edition, 2024年6月13日, p. 12+14.
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